市民ボラ講座 活動報告」カテゴリーアーカイブ

令和4年度第3回市民ボランティア講座「子どもの権利条例」~青森市子どもの権利擁護委員に聞く~を開催しました

 令和5年2月18日(土)に弘前大学 人文社会科学部4階多目的ホールおいて、今年度3回目の市民ボランティア講座「子どもの権利条例」~青森市子どもの権利擁護委員に聞く~を実施しました。

 本講座は、近年家庭における虐待や、学校等におけるいじめが社会問題になっている中で、市内の子ども居場所づくりや子ども食堂に携わるなど、子どもの支援に関わるスタッフや、保護者、地域住民と共に「子どもの権利」について学ぶことにより、「子どもの権利条例」の意義を考えることを目的に実施し、当日は学生4名、市民8名、その他スタッフの計18名が参加しました。  

 最初の基調講演では、北里大学獣医学部教授・本学名誉教授の宮﨑秀一先生から、「青森市子どもの権利条例について」と題し、子どもの権利に関する基本的な内容と、青森市の子どもの権利条例についてご講演いただきました。条例の周知・国の取り決めのみに留まらず、自治体で条例をつくることの意義について説明がありました。

 続いての基調講演では、青森市子どもの権利擁護委員で本学大学院教育学研究科 教授 小林 央美先生、沼田法律事務所 弁護士 沼田 徹 氏により、「子どもの権利擁護委員の活動から考える子どもの権利」と題し、擁護委員としての取り組みや、相談時に気を付けていること、子どもと触れ合う中で感じたことなど、具体的な体験談について紹介されました。

 第2部では、本学ボランティアセンター長の李 永俊教授がコーディネーターとなり、子どもの権利条例への期待と可能性そして課題をテーマにパネルディスカッションが行われ、参加者との活発な意見交換の場となりました。

 参加者の中には、卒業後教員となる学生もおり、「教員として、どのような意識をもって子どもたちと関わっていけばいいかの参考になった。」という感想も聞かれました。また、「専門的に勉強をしていなくてもわかりやすく、詳しく理解できてよかった。」「子どもの視線に立ち、子どもと接することが大事であることを知った。」「何をしてあげるかではなく、子どもを主体として一緒に考えていくことが大切だと改めて気づかされた。」など、子どもとの関わり方について改めて気づかされたとの声も多く聞かれました。

 今回の講座により「子どもの権利」について基本的なことを知った上で、実際どう生かしていくかが重要であるため、本センターでは、今後も継続して地域の方々と共に、子どもとの関わり方について考える場を作りたいと考えています。

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令和4年度第2回市民ボランティア講座『避難所運営訓練』を開催しました

 弘前大学地域創生本部ボランティアセンターでは,令和4年11月26日(土)に弘前大学 大学会館 3階大集会室において,今年度2回目の市民ボランティア講座「避難所運営訓練」を開催しました。

 本講座は,男女共同参画の視点を取り入れた避難所運営訓練を通し,弘前大学の学生や地域の方々と一緒に避難所づくりや要配慮者の支援の仕方,コロナ禍における避難者の受入体験を実施し「誰一人取り残さない」地域防災を学ぶ防災教育プログラムとして実施しました。当日は学生7名,市民18名,その他学生ボランティア,スタッフの計34名が参加しました。  

 本講座は,3部構成となっており,第1部のオリエンテーションでは,一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと代表理事 小山内 世喜子 氏による講話があり,男女共同参画の視点からの避難所運営に関するポイントについて説明がありました。
 第2部の班別訓練では,「総務・情報班」「乳幼児世帯班」「要配慮者班」「施設管理班」に分かれ,実際に避難所づくりに使われるテントやパーテーション,段ボールベッド等を組み立て,避難所運営のためのスペースづくりを体験しました。初めて体験する方が多い中,お互いに声を掛け合い,時には各自で説明書を参考にしながら,組み立てを行っていきました。
 第3部では,設営された各スペースの見学と各班による設営の感想発表,防災袋や簡易トイレの紹介が行われ,参加者は,要支援者に合わせ区切られたスペースや各種物資,避難所全体の様子等を熱心に観察していました。様々な体験の後,「いろんな事情を抱えた人たち毎に様々な要望があり,それを踏まえて避難所のルールを決めるのが大変だった」「今までは災害をどこか遠い存在のように思っていたが,このような機会があってよかった」などの感想が聞かれました。

 最後に,小山内代表理事から,災害時に大事なこととして「自分の命は自分で守る」ことや「互いへの思いやりを忘れない」こと,また「性別にとらわれずひとりひとりの能力を認め合い活かしあう」ことなどが挙げられ,本講座は幕を閉じました。

 災害に関する知識等を継続して学ぶことが重要であるため,本センターでは,今後も継続して地域の方々も共に防災についての体験ができる場を作りたいと考えています。

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令和4年度第1回市民ボランティア講座を開催しました

 弘前大学地域創生本部ボランティアセンターでは,一般社団法人みらいねっと弘前と共催で,令和4年9月10日(土)に,今年度1回目となる市民ボランティア講座「広げよう!子どもの居場所!子どもの居場所づくり実践研修会」を,人文社会科学部4階多目的ホールおよびオンラインでのハイブリッド形式で開催しました。

 本講座は,よりよい子どもの居場所をどのように作り上げていくかを語り合うことを目的として開催され,子ども食堂の運営者や大学生など,対面とオンライン参加者を合わせ,30名ほどが参加しました。

 基礎講座では,「子どもの居場所づくりの重要性と全国の動向」をテーマに,認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長 湯浅 誠 氏による講演が行われ,他県の事例を紹介しながら,子どもが少なくなってきているからこそ,行政サービスとは違う視点での自由な発想による居場所づくり,多世代交流,地域づくりの場が大事であること,また,地域の様々な人々と交流した体験が,貧困家庭やひとり親家庭に限らない多くの子どもの将来につながること,それが地域の人材育成にもなることが述べられました。

 引き続き,「弘前市における現状とそれを支える地域活動の取り組み」をテーマに,弘前大学の李 永俊 ボランティアセンター長による講演が行われ,弘前市内にこども食堂等が増えてきた一方で,若者の流出が止まらず人材が不足している現状を述べ,こども食堂等の運営者同士が協力するネットワークの強化や,支援を受けた若者が将来地元に残り,進んで支援活動をするようになるサイクルをつくることの重要性が述べられました。

 次に,湯浅氏と李センター長,一般社団法人みらいねっと弘前 代表理事 鹿内 葵 氏の3名によるシンポジウムが行われ,こども食堂等の職員を確保することの難しさ,異世代の利用者に一緒に利用してもらえる取組等に関する具体的な質問が挙がり,シンポジスト・参加者双方でよりよい子どもの居場所をつくるために必要なことを真剣に考える時間となりました。本センターでは今後も地域課題解決に資する様々な取組を行っていく予定です。

令和3年度第2回市民ボランティア講座『避難所運営訓練』を開催

日時:令和3年11月27日(土)10:00~12:40
場所:弘前大学大学会館3階大集会室

 弘前大学地域創生本部ボランティアセンターでは,一般社団法人男女共同参画地域みらいねっとと共催し,令和3年11月27日(土)に弘前大学 大学会館 3階大集会室において,今年度2回目の市民ボランティア講座「避難所運営訓練」を開催いたしました。

 本講座は,男女共同参画の視点を取り入れた避難所運営訓練を通し,弘前大学の学生や地域の方々と一緒に,避難所づくりや要配慮者の支援の仕方,コロナ禍における避難者の受入体験を実施し「誰一人取り残さない」地域防災を学ぶ,防災教育プログラムとして実施しました。当日は学生16名,市民9名,他学生ボランティア,スタッフの計38名が参加しました。 

 本講座は,3部構成となっており,第1部のオリエンテーションでは,一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと代表理事 小山内 世喜子 氏による講話があり,男女共同参画の視点からの避難所運営に関するポイントについて説明がありました。

小山内氏によるオリエンテーション

 第2部の班別訓練の前には,コロナ禍における避難所受入のデモンストレーションと,非常食・防災用品の紹介,アルファ化米試食のデモンストレーションも行われました。班別訓練では,「総務・情報班」「乳幼児世帯班」「要配慮者班」「施設管理班」に分かれ,実際に避難所づくりに使われるテントやパーテーション,段ボールベッド等を組み立て,避難所運営のためのスペースづくりを体験し,第3部では,設営された各スペースの見学と各班による設営の感想発表が行われ,「テント等の設営は協力がとても大切だと思った。」「ベッドの設営などは初めてだったが,やり方を知るだけでも次に活躍できる自信になった。」などの感想が聞かれました。

 また,終了後のアンケートでは,「各避難者にそれぞれ役割を与えて運営に参画できるようにすることで,受動的に支援を受けるだけではなく皆が納得感のある避難所になる」「設営をすることで避難所運営の仕組みも見えてくる分,利用者の不満なども減るため,みんなが作る側になってみるというのは大事だと思った。」といった声も聞かれ,参加者の満足度も高く,これまでとは異なった視点による,とても有意義な講座となりました。

 本センターでは,災害に関する知識等を継続して学ぶことが重要であると考えており,今後も継続して防災に関する講座を実施する予定です。

 

令和3年度第1回市民ボランティア講座『子どもの居場所づくり実践研修会』を開催

日時:令和3年9月26日(日)14:00~17:00
場所:オンライン(ZOOM)

 弘前大学地域創生本部ボランティアセンターでは、一般社団法人みらいねっと弘前と共催で、令和3年9月26日(日)に、今年度1回目となる市民ボランティア講座「広げよう!子どもの居場所!子どもの居場所づくり実践研修会」をオンラインで開催しました。

 本研修会は、子どもの居場所づくりをこれから始める方々や、その活動を地域に定着させ広げていくことを目的に8回開催し、「子どもたちを支えたい」という想いをどのように形にして設立・運営していけるか、こども食堂、学習支援、多世代交流活動などについての実践的な内容を学んでいきます。

 第1回目となる本講座では、2部構成により、子どもが自分らしく過ごせる子どもの居場所づくりにかかわる人々と、よりよい子どもの居場所をどのように作り上げていくかを語り合うことを目的として開催され、子ども食堂の運営者や大学生など54名の参加がありました。オンラインの参加者から講師やシンポジストに対して、事業モデルなど様々な観点から活発に質問があり、参加者が一体となって子どもの居場所づくりについて考える機会となりました。

 前半の基調講演では、「地域における子どもの居場所づくりの重要性」をテーマに、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長 湯浅 誠 氏による講演が行われ、全国でも子どもの居場所づくりに興味を持っている方が増えてきている現状や、他県の事例を紹介しながら、行政サービスとは違う視点での自由な発想による居場所づくりは、子どもが少なくなってきているからこそ多世代交流の場、地域づくりの活動の場として大事であること、また、貧困家庭やひとり親家庭の子どもに限らず、多くの子どもに参加してもらうことが大切であり、子ども食堂のような開かれた場所がたくさんあることで、支援を必要としているが表面上では気づかれない支援を必要とする子どもや家庭に気づくことができる拠点(気づきの拠点)ともなり得るということが述べられました。

 後半は同じテーマでのシンポジウムが行われ、湯浅氏と一般社団法人みらいねっと弘前 代表理事の鹿内 葵 氏をシンポジストに、先ほどの湯浅氏の講演について、子ども食堂=貧困対象の拠点とのイメージが強いことへの改善策や、地域、学校との連携に関する具体的な質問が挙がるなど、シンポジスト・参加者双方でよりよい子どもの居場所をつくるために必要なことを真剣に考える時間となりました。

 本センターでは今後も地域課題解決に資する様々な取組を行っていく予定です。