弘前大学地域創生本部ボランティアセンターでは、一般社団法人みらいねっと弘前と共に、令和5年9月21日(木)、今年度1回目となる市民ボランティア講座「学習支援の輪を広げるために」を人文社会科学部4階多目的ホールで開催しました。本講座は、よりよい子どもの居場所をどのように作り上げていくかを語り合うことを目的として開催され、子ども食堂の運営者や行政関係者、大学生など計25名が参加しました。
前半では、「無料学習支援の必要性と可能性~八王子つばめ塾の実践をとおして~」をテーマに、認定NPO法人八王子つばめ塾 理事長兼事務局長 小宮 位之 氏が基調講演を行い、家庭環境や経済状況と子どもの進学状況との関係に触れながら、つばめ塾設立の経緯や、講師からボランティアの精神を学んだ子どもたちが将来講師として同じ場に戻り、思いやりの心を持つ子どもを育てていくというサイクルを作ることの重要性について述べました。
後半では、まず青森家庭少年問題研究会共同代表兼青森明の星短期大学教授 最上 和幸 氏から、大学生が児童へ学習支援を行う「青森サタディ☆くらぶ」の活動に関する報告、続いてよこうちキッズぷれいす代表 小野 康一郎 氏から、学習や遊びに共に取り組むことで児童の居場所作りを行う「よこうちキッズぷれいす」の活動に関する報告がありました。
最後に、李 ボランティアセンター長をコーディネーターとして、小宮氏、最上氏、小野氏による「学習支援の現状および支援の輪を広げるための課題」をテーマとしたパネルディスカッションが行われ、パネリストからは活動資金・場所・時間・スタッフや後継者の確保が課題であるというお話がありました。また、参加者からは「子どもの居場所作りのためにどのような取組や支援ができるのか」などの質問があり、パネリスト・参加者双方でよりよい子どもの居場所をつくるために必要なことを真剣に考える時間となりました。
本センターでは今後も地域課題解決に資する様々な取組を行っていく予定です。